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知らないと危ない?アース線の役割と設置の重要性をわかりやすく解説

2025/05/28

戸建て住宅やマンションのコンセントに、アース端子と書かれた謎の差し込み口を見つけたことはありませんか?
また、電子レンジや洗濯機、パソコンなどの家電にも黄色と緑色の細長いケーブルのアース線がついているのも見たことがあるかと思います。これらはアース線と呼ばれるもので、正しく使用されている方も少なくありません。
今回はアース線を使うことの意味や効果、また、アース線を使う方法や使う時に生じがちな疑問点について解説いたします。

アース線とは何でしょうか?

アース線とは、電子レンジや洗濯機、パソコンなどの家電についている黄色と緑色の細長いケーブルのことです。先端がU字状になっているもので、ほとんどの方が目にしたことがあると思います。
実際にはこのアース線の先っぽの銅線をコンセントのアース端子に差し込む形で使います。
アース端子がついているコンセントは、エアコン、洗濯機置き場のコンセントや屋外に設けられていることが多いです。

アース線は何の役割を果たすのでしょうか?

ずばりアース線の役割は、家電から漏電が発生した場合に、人が感電したり、家電が原因の漏電火災を防ぐ役割がございます。
落雷時や家電が故障した時は、コンセントにつながった家電から漏電が生じます。
そうと知らずに人が家電に触れてしまうと、人体に電流が流れてしまい、感電してしまいます。また、家電が発火して火事の原因になります。
アース線は、こうした事故を防ぐために漏電した電気を地面に逃がす働きを担っています。
家電についたアース線をコンセントのアース端子に差し込んでおけば、漏電した電気をアース線から地面に逃がすことができるので、人体への影響を少なくしたり、家電からの発火を防止できます。

アース線をアース端子に繋げることは義務?

アース線がついている家電は、基本的にアース端子に繋げて使わなければなりません。
電気製品を使う場所によっては、アース線を繋げることが義務付けられています。
具体的には、✅洗面所、✅トイレ、✅台所など、水を使う場所や湿気の多い場所ではアース線を繋げることが義務化されています。
また、屋外で使用する家電や200Vで使用するエアコンなどの家電もアース線を繋げることが義務となっています。

アース線に繋げなければならない家電の例

アース線に繋げなければならない家電の具体例は次のとおりです。

洗濯機
衣類乾燥機
電子レンジ
食器洗い機
冷蔵庫
温水洗浄便座
電気給湯器
エアコン

その他、テレビやパソコンもデータを守るためにアース線が取り付けられています。
こうした家電でアース線がついている場合は、必ずコンセントについているアース端子に繋げましょう。

アース線を繋げていない場合のリスク

 

アース線を繋げていない場合は、感電や火災などの重大な事故が発生する危険が高いです。

家電に触れた際に感電してしまう

アース線をコンセントのアース端子に差していないと家電から漏電するリスクが高まります。
漏電していることを知らずに家電に触れたり、近づくと人体に電気が流れてしまい、火傷や心肺停止といった重大な心身事故が起きてしまう可能性が高いです。
特に、濡れた手で家電に触ることが多い洗面所、脱衣所や台所ではこうしたリスクが高まるため、アース線を繋げることが義務付けられています。

家電からの火災が発生する

アース線をコンセントのアース端子に差していないと家電に過剰な電流が流れた場合に、家電が故障するだけでなく、火災の原因となってしまう危険が高いです。
また、トラッキング現象といい、コンセントと電源プラグの間に挟まったホコリや可燃物が発火して、この火花が原因で火災に発展してしまうこともございます。

アース線を繋げる方法

コンセントにアース端子が付いている場合は、家電のアース線をコンセントのアース端子に繋げるだけで簡単に行えます。
この作業を行うのに電気工事士の資格も必要ありません。
ただ、正しいつなぎ方をしていないと、アース線の役割を果たさないのでご注意ください。

コンセントのアース端子は、
つまみタイプ
ふたタイプ
ワンタッチタイプ
の3種類がございます。

①つまみタイプ:は、コンセントの下に指で回すことができるダイヤルがついているタイプです。このダイヤルの金属部分に家電製品から出ているアース線の銅線をひっかけて、ダイヤルを締める形で利用します。
つまみタイプは埃がたまりやすいので、定期的に掃除したり、ダイヤルが緩んでいないかご確認ください。

②ふたタイプ:は、コンセントの下部分にふたのようなものがついており、これを開けると金属のねじがあるタイプです。アース線の銅線をこのねじに引っかけてねじることにより、アース線を繋げます。

③ワンタッチタイプ:は、コンセントの下部分にふたがあり、開けるとアース線の銅線を差し込むための小さな穴が付いているタイプです。この穴にアース線の銅線を差し込み、ふたを閉じるだけで繋げられるので、ねじを締めるドライバーが必要ありません。
ふたタイプとワンタッチタイプは埃がたまりにくいですが、アース線がアース端子の穴から抜けていないか、定期的にご確認ください。

アース線のQ&A

アース線でよくある疑問点をまとめます。

1カ所のアース端子に複数の家電のアース線を繋げることはできるのか?

アース端子が一箇所しかなく、複数の家電のアース線をつなぎたいこともあると思います。
例えば、台所では、冷蔵庫、電子レンジ、食器洗い機にアースが付いているにも関わらず、アース端子が一箇所しかない場合です。
この場合は、いくつかの家電のアース線を一箇所のアース端子にまとめて繋げられます。
もっとも、コンセントのアース端子の容量にも限度があるので、足りなすぎる場合は電気工事店にアース工事をご依頼ください。
特にワンタッチタイプの場合は、構造上2本までしかアース線を差すことができません。

アース線が短い場合はどうすべきか?

家電に付いている緑と黄色のアース線が短くて、コンセントのアース端子まで届かない場合は家電に付いているアース線を取り外して、市販の長いアース線に付け替えなければなりません。
アース線を他の銅線などで継ぎ足す方法では、感電や発火事故のリスクがあるので避けたほうが良いです。
アース線の取り外し方については、家電の取扱説明書に書かれています。
もしも、交換方法がわからない場合は、電気工事店にご相談ください。

コンセントにアース端子がない場合は?

コンセントにアース端子がない場合は、電気工事店にアース工事をご依頼ください。
アース線がついている家電をアースに繋げないで使っている場合は、感電や火災のリスクがあるので注意してください。

電話用のアース線に繋げてよいのか?

電話にもアースが付いていることがございます。
しかし、電話のアースは、家電のアースとは役割が違うので、絶対に繋げないでください。

アース線を繋げてはいけない場所

家電のアース線を繋げてはいけない場所があるので注意してください。
具体的には次のような場所です。

ガス管
避雷針
電話のアース線
水道管

ガス管は、電気が流れることによって、ガス漏れ、ガス爆発、ガス引火の恐れがあるので大変危険です。
避雷針や電話のアース線は落雷が発生した際に電気が逆流するので危険です。

また、水道管に繋げると効果があると言われることがございますが、今の水道管は樹脂製なのでアースの役割を果たしません。

アース端子付きコンセントがない時はアース工事が必要

アース端子付きコンセントがない時はアース工事を行わなければなりません。また、アース工事は電気工事士の資格がある者が行わなければなりません。
アース工事では次の3つの工事が必要です。

接地工事
分電盤から各コンセントにアース線を配線する
アース端子付きコンセントに交換する

一つ一つ確認しましょう。

接地工事

接地工事とは、亜鉛メッキした鉄棒や銅板、銅棒にアース線を繋げて、地面に埋める工事です。
アース線は室内に引き込んで分電盤までつなぎます。
なお、分電盤を介さない繋げ方もあるので、ケースバイケースになります。

接地工事には、A種接地工事、B種接地工事、C種接地工事、D種接地工事の4種類がございますが、このうちD種接地工事は、300V以下の低圧電気機械器具や金属製外箱および金属管などに施す接地工事の事です。
一般家庭で使う冷蔵庫や洗濯機、エアコンは、100Vまたは200Vなので、D種接地工事を行います。

分電盤から各コンセントにアース線を配線する

分電盤までアース線を繋げたら、アース端子が必要なコンセントまでアース線を配線します。

アース端子付きコンセントに交換する

コンセントまでアース線を配線したら、最後にコンセントをアース端子付きコンセントに交換して完了です!

まとめ

アース線は、感電や漏電などを防ぐために重要な役割を果たしているので、アース線がついている家電はしっかりとアース線を繋げましょう。
アース端子付きコンセントがついていない場合は、電気工事士によるアース工事が必要なので、電気工事店にご相談ください。

株式会社TSCは兵庫県尼崎市を中心に電気工事を承っております。
職人直営のお店なので、中間マージンはかかりませんし、通常かかる出張費も柔軟に計算させていただいており、お客様に納得していただける見積もりを提供しています。
アース工事などの電気工事が必要な時は、お気軽にお問い合わせください。

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