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コラム

停電中に使える家電は?知っておきたい非常用電源の種類と仕組み

2026/03/02

近年、大規模停電のニュースを耳にする機会が増えています。
「冷蔵庫の中身がダメになった」
「スマホの充電が切れて連絡が取れなくなった」
「エアコンが使えず、真夏の室内で体調を崩しかけた」
停電を実際に経験された方からは、このようなお声をよくいただきます。
最近は停電に備えて非常用電源を導入したいというご相談が増えてきました。
今回は、停電時に家電を使い続けるための非常用電源について、種類ごとの仕組みやメリット・デメリット、コスト感、そして電気工事店に相談するメリットまで、プロの視点から分かりやすく解説します。

停電が起きるとどうなる?家庭への影響を改めて確認

まず、停電すると家庭にどのような影響があるのかを整理しておきましょう。

過去の大規模停電の実例

近年の日本では、以下のような長期停電が発生しています。
2018年 台風21号:関西地方を中心に最大約220万戸が停電。復旧まで最大16日間を要した地域もありました。
2019年 台風15号:千葉県を中心に約93万戸が停電。完全復旧まで約2週間かかりました。
2024年 能登半島地震:停電が長期化し、冬場に暖房が使えない深刻な事態が発生しました。
これらの事例が示すように、停電は「数時間」ではなく「数日〜数週間」続くケースもあるのです。

停電時に困る家電リスト

停電が起きると、当然ながら家庭内のすべての家電が使えなくなります。特に困るのは以下のような機器です。
・冷蔵庫・冷凍庫:食材が傷み、廃棄せざるを得なくなる
・照明:夜間は完全な暗闇になり、移動や作業が困難に
・エアコン・暖房器具:夏場の熱中症、冬場の低体温症のリスク
・スマートフォン・通信機器:充電切れで家族や外部との連絡が途絶える
・Wi-Fiルーター:インターネットが使えず、情報収集ができない
・給湯器:お風呂やお湯が使えなくなる
・医療機器:在宅医療で電動ベッドや人工呼吸器などを使用しているご家庭では命に関わる問題
このように、電気は現代の生活に不可欠なインフラです。だからこそ、非常用電源の備えが重要になってきます。

非常用電源の3つの種類|ポータブル電源・家庭用蓄電池・UPS

停電に備える非常用電源は、大きく分けて3種類あります。それぞれの仕組み、メリット・デメリット、コスト感を詳しく見ていきましょう。

ポータブル電源|手軽さが魅力の持ち運べる蓄電池

ポータブル電源とは、内蔵バッテリーに電気を蓄えておき、コンセントがない場所でも家電に給電できる持ち運び可能な機器です。
アウトドアや車中泊でも活用されていますが、近年は防災用途で注目を集めています。

ポータブル電源のメリット

・工事不要で導入できる:購入してすぐに使えます。
・持ち運びが可能:避難先にも持っていけます。
・比較的安価:容量にもよりますが、3万円〜20万円程度で購入可能。
・屋内で安全に使える:排気ガスが出ないため室内使用OK。
・ソーラーパネルと併用すれば繰り返し充電できる:長期停電にも対応。

ポータブル電源のデメリット

・容量に限界がある:家庭の全家電を長時間まかなうのは難しいです。
・消費電力の大きい家電は使えない場合がある:エアコンやIHは定格出力を超えることも。
・事前に充電しておく必要がある:停電してからでは充電できません。
・バッテリーの経年劣化:使用頻度にもよりますが、3〜5年で容量が低下していきます。

容量別の使用時間の目安

ポータブル電源の容量(Wh)に対して、代表的な家電がどのくらい使えるかの目安です。
500Whクラスの場合】
・スマートフォン充電(約15W):約30回分
・LED照明(約10W):約40時間
・扇風機(約30W):約14時間
・ノートパソコン(約50W):約8時間
1000Whクラスの場合】
・冷蔵庫(約60W):約13時間
・テレビ(約100W):約8時間
・電気毛布(約50W):約16時間
※消費電力は機器により異なります。実際の使用可能時間は目安としてお考えください。

家庭用蓄電池(定置型)|家全体の電力をバックアップ

家庭用蓄電池は、住宅に設置する大容量の定置型バッテリーです。太陽光発電システムと組み合わせて導入されるケースが多く、停電時には自動的に家庭内への電力供給に切り替わる仕組みが一般的です。

家庭用蓄電池のメリット

・大容量で長時間の電力供給が可能:5kWh〜16kWh以上の製品があり、数日間の生活をカバーできます。
・停電時に自動で切り替わる:多くの機種が自動で「自立運転モード」に移行し、約5秒で給電が開始されます。
・太陽光発電と組み合わせれば繰り返し充電可能:昼間に発電→夜間に蓄電池から給電というサイクルで、長期停電にも対応できます。
・普段の電気代削減にも貢献:深夜電力の活用や自家消費率の向上で経済的メリットがあります。
・全負荷型なら家中の家電が使える:エアコンやIHなど200V機器にも対応する製品があります。

家庭用蓄電池のデメリット

・導入コストが高い:蓄電池本体+設置工事で100万〜250万円程度が相場です。
・設置スペースが必要:屋外または屋内に専用の設置場所を確保する必要があります。
・設置には電気工事が必要:分電盤への接続やパワーコンディショナーの設置は、電気工事士による施工が必須です。
・製品寿命がある:リチウムイオン電池の場合、10〜15年程度が目安です。

蓄電池の容量別・家電の稼働時間目安

5kWhの蓄電池の場合】(最低限の家電使用を想定)
冷蔵庫(60W)+LED照明3か所(30W)+スマホ充電(15W)=約105W
約40時間以上使用可能
9.8kWh(全負荷型)の場合】
上記に加え、エアコン(500W)やテレビ(100W)も使用可能
エアコン含めて約10〜13時間程度
太陽光発電と併用できれば、日中に充電しながら使えるため、実質的な使用時間はさらに延びます。

UPS(無停電電源装置)|瞬断からデータを守る

UPS(無停電電源装置)は、停電が発生した瞬間に内蔵バッテリーから電力を供給し、接続された機器を守る装置です。
もともとはサーバーやパソコンなど、突然の電源断でデータが消失してしまう機器を保護するために開発されました。

UPSのメリット

・瞬時に給電を切り替えるため、機器が停止しない:パソコンやネットワーク機器のデータ損失を防げます。
・比較的安価:家庭用であれば1万〜5万円程度で導入可能。
・コンパクトで設置が簡単:機器とコンセントの間に接続するだけ。工事不要です。
・雷サージ保護機能付きの製品もある:落雷による電子機器の故障を防ぎます。

UPSのデメリット

・長時間の給電はできない:一般的な家庭用UPSのバッテリー容量では、給電できるのは5〜30分程度。あくまでも安全にシャットダウンするための時間稼ぎです。
・対象が限定的:パソコンやルーターなど特定の機器を守るためのものであり、冷蔵庫やエアコンには使えません。
・バッテリー交換が必要:2〜5年おきに内蔵バッテリーの交換が必要です。

UPSが家庭で活躍する場面

「停電対策」と聞くと大げさに感じるかもしれませんが、実はUPS(無停電電源装置)は家庭でも非常に役立ちます。
例えば、在宅ワーク中の急な停電からパソコンのデータを守ったり、Wi-Fiルーターに接続して停電直後でもスマホでの情報収集を可能にしたり、水槽のエアポンプやNAS(ネットワーク接続ストレージ)など短時間でも電源が切れると困る機器のデータ破損を防いだりすることができます。

3つの非常用電源を比較|あなたの家庭に合うのはどれ?

ここまで解説した3種類の非常用電源を一覧で比較してみましょう。

項目 ポータブル電源 家庭用蓄電池

 (定置型)

UPS

 (無停電電源装置)

目的 停電時の一時的な家電使用 家全体の停電対策+日常の電気代削減 瞬間的な電源断からの機器保護
容量 500Wh〜2,000Wh程度 5kWh〜16kWh以上 数百Wh程度
価格帯 3万〜20万円 100万〜250万円 1万〜5万円
給電時間 数時間〜1日程度 1日〜数日間(太陽光併用でさらに延長) 5分〜30分程度
工事の要否 不要 必要 不要
持ち運び 可能 不可 据え置き
おすすめのご家庭 手軽に備えたい方

マンション住まいの方

戸建て住宅の方

太陽光発電を導入済みの方

長期停電に備えたい方

在宅ワーカー

PC・ネットワーク機器を守りたい方

それぞれ特徴と目的が異なるものですので、「どれかひとつ」ではなく、用途に応じて組み合わせるのが理想的です。たとえば、パソコンにはUPSを接続しつつ、冷蔵庫やスマホ充電にはポータブル電源を用意するなど、組み合わせることでより安心な備えになります。
さらに予算が許すなら、家庭用蓄電池を導入すれば家全体の電力をまかなうことも可能です。

非常用電源の導入は電気工事会社に相談するのがおすすめ

「ポータブル電源やUPSは自分で購入・設置できるなら、電気工事店に相談する必要はないのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、電気工事のプロに相談するメリットは大きいのです。

ご家庭に最適な機器と容量の選定

非常用電源の選択で最も多い失敗は「容量が足りなかった」「必要な家電が動かせなかった」というケースです。
電気工事士であれば、ご家庭の分電盤の状況や、普段使っている家電の消費電力を正確に把握した上で、最適な機器と容量をアドバイスできます。
「うちはオール電化だから」「IHと200Vエアコンは絶対使いたい」といった個別の事情にも対応可能です。

蓄電池の設置工事は資格が必要

家庭用蓄電池を導入する場合、分電盤への接続やパワーコンディショナーの設置など、電気工事士の資格者でなければ行えない作業が含まれます。
無資格での電気工事は法律違反であるだけでなく、漏電や火災の危険があります。必ず資格を持った電気工事店に依頼してください。

既存の電気設備との総合的な見直し

非常用電源の導入をきっかけに、ブレーカーの容量が足りているか、配線に問題がないかといった住まい全体の電気設備をチェックするのもおすすめです。
分電盤が古い場合や、タコ足配線が多い場合は、この機会に合わせて改善することで安全性が大きく向上します。

補助金制度の活用サポート

家庭用蓄電池の導入には、国や自治体の補助金制度を利用できるケースがあります。制度の内容は年度によって変わるため、最新の情報を把握している地元の電気工事店に相談すると、申請手続きのサポートまで受けられることがあります。

まとめ|”いつか”ではなく”今”から始める停電対策を

停電は、台風・地震・大雪など、いつ・どこで発生するか分かりません。「今まで大丈夫だったから」という理由で対策を先延ばしにしてしまうのは、正直なところ危険です。
「蓄電池を入れたいけど、うちの家に合うのはどれ?」
「まずは費用感だけでも知りたい」
そんなときこそ、地域の電気工事店にぜひご相談ください。お住まいの状況を直接見た上で、最適なプランをご提案できるのがプロの強みです。
兵庫県尼崎市およびその周辺地域にお住まいの方は、地域密着型の電気工事専門店「株式会社TSC」にお気軽にお問い合わせください。非常用電源の選定・設置はもちろん、分電盤の交換やコンセント増設など、住まいの電気に関する相談なら何でも承ります。
停電に強い、安心できる住まいづくりを、私たちと一緒に始めましょう!

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