電動シャッターや自動門扉の電気工事、導入のメリットと注意点
2025/10/28
防犯意識の高まりで、電動シャッターや自動門扉(電動ゲート)のニーズは年々高まっています。ご自宅のリフォームや新築をお考えの際、「シャッターを電動にしたい」「防犯のために門扉を自動化したい」といったご要望をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
電動化は、日々の「ひと手間」を劇的に改善し、防犯性を高める非常に有効な手段です。しかし、導入にあたっては「デメリットはないの?」「電気工事が必要って聞いたけど、大掛かりになるの?」といった疑問もあるでしょう。
この記事では、電気工事のプロフェッショナルの視点から、電動シャッターや自動門扉を導入するメリットと、そのために不可欠な電気工事の重要性、そして導入前に知っておくべき注意点について、詳しく解説します。
電動シャッター・自動門扉のメリット

電動シャッターや自動門扉の導入には、主に3つのメリットがあります。
メリット①日々の操作が圧倒的に楽になる利便性
最大のメリットは、何といってもその「利便性」です。
リモコンや壁のスイッチを押すだけで、重たいシャッターや門扉が静かに開閉します。
・雨の日も濡れずに操作
ガレージシャッターや自動門扉の場合、車に乗ったままリモコン操作が可能です。雨や雪の日、あるいは風の強い日に、わざわざ車から降りて重い扉を開け閉めするストレスから解放されます。
・ご高齢の方や力の弱い方でも安心
大きなシャッターは、手動だとかなりの力が必要です。腰を痛めたり、開閉時にバランスを崩して転倒したりするリスクもあります。電動であれば、指一本で操作できるため、ご高齢の方やお子様、力の弱い方でも安全かつ確実に開閉できます。
・開閉の習慣化
操作が簡単なため、開けっ放し・閉めっぱなしということがなくなります。開閉が習慣化しやすく、防犯面・プライバシー面でも大きなメリットにつながります。
メリット②防犯性能の大幅な向上
電動シャッターや自動門扉を導入することで、ご家庭の防犯レベルが格段に引き上げられます。
電動タイプは、閉まると自動的にロックがかかる機構(電磁ロックなど)が備わっている製品が主流です。手動のシャッターでありがちな鍵のかけ忘れがありません。また、手動のものに比べてこじ開けにも強い構造になっています。
また、侵入犯は「留守かどうか」「入りやすいか」を常に見ています。常にシャッターや門扉が閉まっている家は、防犯意識が高い家と認識され、それ自体が強力な侵入抑止力となります。
メリット③動作音の静かさや安全機能による快適性
手動のシャッターや門扉は動作音が大きいため、特に早朝や深夜の開閉はご近所に気を使うものです。
電動シャッター・自動門扉は、静音設計のモーターを採用しているモデルが多く、開閉音は非常に静かです。ご家族が就寝中や、ご近所への配慮が必要な時間帯でも、気兼ねなく操作できます。
また、安全面にも配慮されており、開閉中に障害物(人や車、物など)を検知すると、自動的に停止する機能が搭載されているものがほとんどです。小さなお子様やペットがいるご家庭でも、安心して導入いただけます。
電動シャッター・自動門扉の導入前に知るべきデメリットと注意点

もちろん、メリットばかりではありません。導入を決定する前に、以下の点も必ず確認しておきましょう。
デメリット①初期費用(コスト)
最大の懸念点はやはり「コスト」でしょう。製品本体の価格はもちろん、設置工事費、そして後述する「電気工事費」がかかります。手動のシャッターや門扉と比較すると、初期費用は高額になります。
ただし、これは利便性と防犯性という大きな価値を得るための投資とも言えます。日々の安心・安全・快適さと、コストを天秤にかけてご検討いただく必要があります。
デメリット②停電時の対応
電動である以上、停電時にはモーターが動かなくなります。「停電したら、家からも車からも出られないのでは?」とご不安に思われるかもしれませんが、ご安心ください。
多くの製品には手動切り替え機能が備わっており、停電時には手動で開閉できるようになっています。また、オプションで停電時動作用のバッテリーを内蔵できるモデルもあります。
デメリット③定期的なメンテナンス
手動のものより構造が複雑なため、定期的なメンテナンスは不可欠です。センサーの汚れを掃除したり、可動部に注油したりといった日常的なお手入れに加え、数年に一度は専門業者による点検を受けることをお勧めします。
電動シャッター・自動門扉の電気工事の重要性

電動シャッターや自動門扉を設置する際には、適切な電気工事が必要不可欠です。
近くの屋外コンセントから延長コードで繋ぐのはNGです。大変危険なだけでなく、製品の故障の原因にもなります。
安全・確実な電源の確保
電動シャッターも自動門扉も、モーターを動かすための電気が必要です。
特に屋外で使用する電気機器は、雨風や紫外線にさらされるため、屋内よりも厳格な安全基準に基づいた施工が求められます。防水処理の不十分な延長コードの使用は、漏電やショート、火災の原因となり極めて危険です。
必須となる専用回路の増設
電動シャッターや門扉は、モーターが動作する瞬間に大きな電力(起動電力)を必要とします。そのため、他の照明やコンセントと同じ回路から電源を取ると、ブレーカーが頻繁に落ちる原因になりかねません。
安定動作のためには、その機器専用の「専用回路」を増設し、漏電ブレーカーを設置することが推奨されます。これが、電気工事士による専門工事が必要な最大の理由です。
美観と安全性を両立する配線工事
電源を確保したら、そこから機器本体(モーター部や操作盤)まで電線を配線しなければなりません。
特に門扉の場合には、分電盤からシャッターや門扉まで長い距離の配線が必要です。見栄え良く、かつ安全に配線するために地面を掘って「PF管」などの保護管の中に電線を通す工事を行うのが一般的です。
こうした配線工事は、建物の構造や外構の状況を理解した上で、適切な経路を選定し、確実な防水処理・保護処理を施す必要があり、専門知識と経験が問われる作業です。
電動シャッター・自動門扉の電気工事の費用相場はどれくらい?
多くの方が気にされる電気工事の費用ですが、現場の状況によって全く異なる、というのが正直なところです。
製品代や設置費とは別に、以下の要因で変動します。
✔分電盤から設置場所までの距離(配線が長くなるほど高くなる)
✔分電盤に空き回路があるか(ない場合、分電盤の改修も必要)
✔配線経路(壁内隠蔽か、露出配線か、地中埋設か)
✔壁の穴あけ工事の難易度(材質など)
比較的容易なシャッター1台の電源工事で2〜5万円程度、地中埋設が必要な自動門扉の工事では5〜10万円以上かかるケースも珍しくありません。
正確な金額を知るためには、専門業者による現地調査を受けた上で、詳細な見積もりを取得してください。
電動シャッター・自動門扉の電気工事業者選びのポイント

製品の設置自体はシャッター業者や外構業者が行うことが多いですが、電気工事については信頼できる専門業者に依頼しましょう。
電気工事は別途手配が必要なケースも
業者によっては、製品設置と電気工事をワンストップで請け負うところもありますが、電気工事は別途提携電気工事店に外注、あるいは施主様ご自身で手配が必要な場合もあります。
ワンストップは窓口が一つで楽ですが、電気工事の品質が担保されているか注意が必要です。
電気工事士の資格は必須
大前提として、これらの電気工事は「電気工事士」の国家資格を持つ者でなければ行ってはいけません。屋外の電気工事は、一歩間違えば重大な感電事故や火災につながります。価格の安さだけで業者を選び、ずさんな工事をされては元も子もありません。
有資格者による、安全基準を満たした施工を行ってくれる業者を選びましょう。
信頼できる地域の業者を選ぶ
導入後、万が一「動かなくなった」「ブレーカーが落ちた」といったトラブルが発生した際、迅速に対応してくれるかどうかも重要です。
製品の知識(シャッター・門扉)と、電気の知識(配線・分電盤)の両方を持ち、フットワーク軽く駆けつけてくれる地域の専門業者が、最も安心できるパートナーと言えるでしょう。
まとめ|尼崎市周辺で電動化をご検討なら、電気のプロ「TSC」へ
電動シャッターや自動門扉の設置は、初期費用はかかりますが、それ以上に毎日の快適さと安心感という大きな価値をもたらしてくれます。
「うちの窓にも電動シャッターを後付けできる?」
「自動門扉にしたいけど、電気工事はいくらぐらい?」
そうお考えになったら、まずは私たち電気のプロにご相談ください。
株式会社TSCは、尼崎市を中心に地域密着の電気工事を手掛けています。豊富な経験を持つ電気工事士が、お客様のご自宅の状況(分電盤や配線経路)をしっかりと現地調査させていただき、最適な電源工事プランをご提案いたします。
もちろん、製品選びのご相談や、インターホン・防犯カメラと連動させた総合的な防犯システムのご提案も大歓迎です。
現地調査とお見積もりは無料です。どうぞお気軽にお問い合わせフォーム、またはお電話にてご連絡ください。

